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 渡部隆光 Live映像はこちらより(注:映像はブロードバンド用です)
 
 ブルージーでジャジーなギター。以前はロカビリーバンドでウッドベースをプレイしていたというだけあって、リズムとコードの使 い方、そのフレーズは巧みだ。そして、うまく力の抜けたルーズな唄声が彼の歌詞の世界と良くマッチしていて耳に残る。この夜、イベントACORIのトップバッターを飾った渡部隆光だが、実にクールでなんとも堂々としているように見えた。ナチュラルなMCも、秋田弁が人懐っこい印象を与え、笑う口元がなんともキュートだ。渡部隆光はバイクが好きなのだそうだ。バイクのエンジン音、風、タバコ、ガソリンの臭い、例えばそんな渡部隆光を自然にイメージできる。まるでロードムービーのサントラみたい、そんな曲たちはなんとも心地良かった。CDに納められている曲は、これまたクールにバンドアレンジされていて、超クールである。
 AO−1 Live映像はこちらより(注:映像はブロードバンド用です)

 両腕にはハデのタトゥー、サングラスに赤く染めた髪。あおのいちろうの登場だ。AO−1(アルファ・オメガ・ワン)は本来、Vo&Gのあおのいちろうとkeyのルーパスを正式メンバーとするユニットで、B、Drを加えてバンドとしてプレイする事もあるが、その時々で型を変える。今回はAO−1、あおのいちろうソロという訳だ。そもそも、AO−1は、あおのいちろう→あおいち→AO−1という事らしい。「しゃべるのは苦手で…」そう言うと、たんたんと歌い続ける。メロディーや歌詞はもちろんだが、本当に声が良 い。ルックスに似合わず(?)芯の太い艶のある声で唄が上手い。観客のほとんどが聴き入ってしまっていたようだ。魔法のように。CDはフルバンド、8月にレコ発のライブも観に行ったが、これがまたすごく良かった。これからも様々な型のAO−1に会えるのだろう。実に楽しみだ。チェックしていただきたい。
 青木マリ Live映像はこちらより(注:映像はブロードバンド用です)
 
 タブラーというパーカッションのリズムにのってエレキギターを掻き鳴らすのは青木マリ。アコースティックのイベントで、エレキギターを用いる事はそれほど珍しい事でもないのだが、確かにパンチの効いた金属音が青木マリには良く似合うように思う。 ほとんどワンコードでタブラーと共にうねるリズムのナンバーなんて、本当にファンクだ。他の曲にしても、特に難しい事はしない、シンプルだ。シンプルだけに刺さるように入ってくる歌詞とメロディー。時には危険というか、ドキリとさせるような言葉も使う。だから、ただぼんやりと聴いていたつもりがいつの間にか引きづり込まれているのだ。彼女はパンクロッカーだ。派手でも、激しくもない、パーカッションとエレキギターと青木マリ。ただそれだけだが,腹の底からやってきてゴツン!そんなパンクロックだ。バンドの時の青木マリ、すごいんだろうな。是非、体験してみたい、そう思う。
  成瀬 昭 Live映像はこちらより(注:映像はブロードバンド用です)

 ライブ前、リハーサルが終わると必ず決まって近くの銭湯で体を清めている成瀬昭。ドライヤーに失敗したのだろう、なんだか寝グセのような髪で登場した。今回のACORIのなかでは唯一の和み系だったのかもしれない。哲学的な事や、説教なんかじゃなくて、日常の中での喜びや悲しみ、優しさとか、男 らしさとか、そういう事を唄うのだ。だからかもしれないが、成瀬昭のファンは30代〜の方が多いようだ。心にしみるのか。今年の夏から、「若い頃以来」という路上ライブも週1ペースで新宿で行っているらしく、1年半前にリリースしたアルバムの曲たちも、今夜は声も太くなり脂ものっている。確かに以前ACORIに出演してくれた時に比べると、随分存在感だって大きくなったように思う。路上というのはミュージシャンをタフにするようなところはあるのかもしれない。来年には待望の2ndアルバムをリリースするという。期待しよう。
 タケル Live映像はこちらより(注:映像はブロードバンド用です)
 
 今夜のACORI、ラストの登場はタケル。だいぶ遅い時間になったが、天窓の会場は多くのタケルファンで埋めつくされていた。不思議な事にタケルのファンは、タケルのファンだとすぐに分かる。なんだかファンからも独特のオーラが出ているのだろうか。この夜、その手に包帯を巻いたタケルは、サトウダイのピアノとタケルのボーカルのみというスタイルをとった。初めての試みだという。シンプルであるが故、むき出しのタケルのテンションは高い。天窓をまるで深海のように変えてしまった。観客の視覚、聴覚、そして呼吸さえも自由にさせない唄と言葉、そのタケルの存在感、誰もが深海にいるような圧を感じていたに違いない。タケルがステージを去ると初めての拍手が起こった。ライブ後、タケルは言った。「最後まで拍手するスキ与えたくなかったんだ、ぶっ通しで聴かせたかった、その通りになった、良かった」。サトウダイもうなづいた。初めっからコントロールしてしまうんだ。すごいねタケル。