Last update 11/20/2004
 
第1回 Q/C 橋本はじめ
第2回 タケル
第3回 GOD RIVER&FLAG 秦 達人
第4回 RAD HAMMER
第5回 サンタラ
第6回 グルタミン
第7回 加奈崎芳太郎
第8回 Spoon
第9回 トム
第10回 藤原豆子
第11回 Neither Neither World
第12回 HAAEM
第13回 MAMIYO
第14回 成瀬 昭
第15回 神田優花
第16回 鈴木サヤカ
第16回 鈴木サヤカ

すずきさやか
オーディションに合格し歌手活動を開始。作詞もする。
03年4月に『SWEET』、10月に『SMILE』、
04年『忍−shinobi−』をリリース。
『願い…』が10/27から約2ヵ月間の期間限定で、
音楽配信サービスMusic Deliにて配信中。

ポップな魅力を放ちながら歌う、鈴木サヤカ。
かわいいだけじゃない、彼女の歌と詞の世界をクローズアップ!






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  忍-SHINOBI-
\1,575(税込)
 

レトロゲームのようなサウンドを効果的に使ったメロディに、ささやくような声。ちょっと不思議な浮遊感を味わえるのが、鈴木サヤカの音楽。

「自分でも、おもしろい曲だな、と思います。今まで出したアルバムは、すべてゲームっぽい音がフィーチャーされているんですけれど、気に入ってます。いつもはとくに自分のCDを聴きたいと思ったりはしないんですけれど、ときどき、ふと、すごく聴きたくなるときがあるんです。そういうときは集中して聴きます。聴いたあと、なんだかワクワクした気分になれるんです」

でも、CDから聴こえてくる歌声は、自分が思っている自分の声とは、違って聴こえるのだとか。

「CDに入っている声は、自分の声とすごく違う感じがして、ちょっと恥ずかしいです。違う人が歌っているみたい。でも、CDのほうが透明感が出ている気がして、じつはCDの声のほうが好きなんです」

もともと歌手志望ではなかったという彼女は、オーディションで選ばれたのをきっかけに活動をスタートさせた。

「オーディションに応募したのも、大きな動機があったわけではなくて、軽い気持ちで。何か新しいことをやってみたいな、と思って。歌は、カラオケで歌ったりはしていましたけど、とくに勉強をしたこともなかったし。楽器は、小学校5年生から中学まではドラムを習っていたんですよ。すごく楽しかったんですけれど、その後は、バンドを組んだりもしなかったし、今はもうぜんぜんやっていないんですけれど。歌いながらドラムをたたくというのも…うーん、難しいですよね(笑)」

すでに3枚のアルバムをリリース。3rdアルバム『忍−shinobi−』に収録されている『願い…』は、音楽配信サービス「Music Deli」でもリリースされ、コンビニなどに設置された配信端末から購入することもできる。

「私も、コンビニで自分の曲を買ってみました。ドキドキしました。端末で自分の曲が買えるということだけでもドキドキしたんですけれど、CDを買うのとは違う感覚にドキドキしました」

アルバムでは歌と詞を担当。『忍−shinobi−』の収録曲すべての歌詞を書いている。

「ふだん、詞を書くとき、テーマをとくに決めたりはしないんです。メロディを聴いたときに浮かんだイメージを、そのまま歌詞にしているので。音に乗る言葉という感じ。メロディを聴くと、頭の中に詞が浮かんでくるんです。書こうと思うと、言葉がすぐに出てきます。何か他のものからインスピレーションを得る、というようなこともなくて…。詞が浮かばなくて苦しい思いをしたこともないんです」

なかでも、『願い…』は、詞に注目してほしい曲。

「全体的には、少し悲しい歌になってしまったんですけど…。メロディを聴いたら、なんだか悲しいイメージだったんです。聴いていると、ちょっと心がしんみりしちゃう、という感じだったので…。だから、最後のところで、前向きになれる歌詞にしたんです。この曲で伝えたいのは、“恋愛をがんばりたいね”ということ。恋愛で落ち込んだときなんかに聴いてもらえるとうれしいです。ちょっと前向きになれると思います」

作詞だけでなく、CDの収録でも悩んだり滞ったりすることなくいつもスムーズ、という彼女だけれど、ライブは未経験。

「ライブはまだぜんぜんやったことがないので、今後、やってみたいと思っています。やるとしたら、どんなライブがいいかな…。衣装とか、ステージの雰囲気なんかは、暗めにしたいですね。しっとり系でいきたいです」

レトロゲーム系のサウンドを、しっとり系で…、なんとも新しい感覚(!?)のライブが展開されそうで、楽しみ。ただしライブの予定は未定なので、まずはアルバムや配信端末で、鈴木サヤカの世界を体験しよう。

第1回 Q/C 橋本はじめ
第2回 タケル
第3回 GOD RIVER&FLAG 秦 達人
第4回 RAD HAMMER
第5回 サンタラ
第6回 グルタミン
第7回 加奈崎芳太郎
第8回 Spoon
第9回 トム
第10回 藤原豆子
第11回 Neither Neither World
第12回 HAAEM
第13回 MAMIYO
第14回 成瀬 昭
第15回 神田優花
第16回 鈴木サヤカ
第15回 神田優花

かんだゆうか
'02年オーディションに合格、歌手活動を開始、
マキシシングル『Mistral』、『I am free』、『(It's my)Tuesday』リリース。
'04年3月24日ファーストアルバム『Mindscape』発売。
5月末日までの期間限定で
音楽配信サービスMusic Deliにて「Deja-vu」配信中。

イマジネーション豊かな歌声で注目の女性ボーカル神田優花。
リリースしたばかりのファーストアルバムについてインタビュー!






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  (It's my)Tuesday
\1,260(税込)
 

JETROBOTコンピレーション『CATROBOT』に「Russian blue」で参加している神田優花が、デビューアルバムをリリースした。

「このアルバムはいろいろなタイプの曲が入っているんです。ロック調だったり、すごくバラード調だったり。だから歌っていて楽しかったです。ひとつひとつの曲を積み上げていった感じなので、デビューアルバムなのにベスト盤みたいな気持ち(笑)」

今回のアルバムにも収録された「Russian blue」は、どこかノスタルジックで無国籍風な香りを漂わせていたけれど、歌声は曲によってさまざまに表情を変える。ただ、すーっと空気に溶け込んで、聴く人を包み込むような不思議な雰囲気は、すべての曲で感じ取ることがきる。

「「この言葉」とか「このシーン」というのではなくて、曲全体の雰囲気を伝えたいんです。そういうこともあって、今回は英語の歌詞が多いですね。英語って、歌詞というよりは音の一部という感覚なので、メロディに乗せやすい気がするんです。たしかに感情移入という意味では日本語のほうが入りやすいので、英語の部分は音に乗って気持ちよく歌って、日本語の部分は感情を込めて…と、英語と日本語それぞれ違った味を出したいな、と思っています」

とはいえ、初めてのアルバム。すべてが試行錯誤。

「はじめは"それぞれの曲には正しいやり方がある"と思っていたんです。正解を出さなきゃいけない、と思っていたんですけれど、だんだんそれが違うということがわかってきて。あれこれ考えてつくり込むより、その曲を歌う瞬間の素直な気持ちを出すことが大切、という気持ちになりました。一番むずかしかったのは"自分を出す"ということ。途中で「これが本当に私の素直な気持ちなんだろうか」なんて悩んでしまうこともあったんですけれど」

それでも、そんな迷いも含めてすべての過程が楽しかったという。

「初めて聴くときは緊張しましたけど、カッコいいなと思いました。思いっきり自画自賛です(笑)。はじめのうちは客観的に聴くのがものすごくむずかしかったけれど、だんだん、歌っている自分とは別々に考えられるようになりました。もちろん「ここはもっとああすればよかったかも」とか考えたりする部分ありますけど、そういう気持ちはこれから先も決してなくなることはないと思うんです。完璧というのはないと思っているので。だから、完璧をめざすよりも、そのときの自分の「こう歌いたい」という気持ちを大切にして歌いたいな、と」

歌っている瞬間の感情は、自分の認識を超えていることもある。できあがったCDを聴いて初めて、自分でも気づかなかった感情に気づくこともあるのだそう。

「聴いているうちに、自分はそういうつもりで歌っていなかったけれど実際はこういうふうに感じていたのかな…という発見があったり。時間をおいて聴き込むうちに、また違うイメージがわいてきたり、ということもあります。今回のアルバムは、自分の中に帰るというか、自分の中にある場所や思いに帰っていくというイメージなので、それがみんなにも伝わるといいな、と思っているんですけれど」

人それぞれ心の中に持っている光景は違うけれど、そこに連れて行ってくれるのが神田優花の音楽。本人も歌うことによってイメージを掻き立てられることがあるらしい。

「歌っているときに、なつかしい場所とか光景が浮かんできたりするんです。故郷は島で、海に囲まれた山という感じなんですけれど、そういう風景とか、幼いころに父親に肩車してもらったときに見た光景とか。忘れていた光景を思い出したりすることもあります。自然に関わりのあるシーンが多いですね。やっぱりそういう場所には親しみを感じるので。気分転換したいときも、緑のある公園に行くんですよ。でも東京は少ないですよね。そういう場所に行けないときは、部屋に好きなものをいっぱい置きます。今、はまっているのはキャンドル。電気を消してキャンドルをつけて、好きな音楽を聴きながら1時間くらいお風呂に入ったり。自分の曲も聴きます。キャンドルを灯すとすごく幻想的なので、自分の曲もまた違って聴こえて、いいんですよ(笑)」

ライブで、聴いてくれる人のすぐそばで歌うことでも自分の中の曲のイメージが変わっていくという彼女。同じ曲も、その瞬間ごとにさまざまな印象を与えてくれる。まずはCDでじっくり楽しんで、さらにライブで違う感覚を味わいたい。

第1回 Q/C 橋本はじめ
第2回 タケル
第3回 GOD RIVER&FLAG 秦 達人
第4回 RAD HAMMER
第5回 サンタラ
第6回 グルタミン
第7回 加奈崎芳太郎
第8回 Spoon
第9回 トム
第10回 藤原豆子
第11回 Neither Neither World
第12回 HAAEM
第13回 MAMIYO
第14回 成瀬 昭
第15回 神田優花
第16回 鈴木サヤカ
第14回 成瀬 昭

なるせあきら
アコースティックギターでの弾き語り。
'01年『気丈なメロディー』、
'03年11月『だから僕は冒険者になるんだ』をリリース。
JETROBOTコンピレーション『CATROBOT』にも参加。
'04年4/4渋谷・SPIKE、4/24西荻窪・ピンスパーク、
5/3吉祥寺・MANDA-LA2でライブ予定。


ストレートでシンプル、でもどこかあたたかい。
アコースティックギターで歌い続ける成瀬昭にインタビュー!






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  だから僕は冒険者になるんだ
\2,000(税込)
 

「ギターを始めたのは中学2年のとき。周りのみんながやりはじめて、学校の帰りに集まって「この曲、弾けるようになったぜ」なんて競争したのがはじまり。そのうちすぐに、自分で曲もつくるようになったんだよね。最初につくった曲は、今でも覚えてる。塾に行くのがイヤで、それを歌ってた。人には聴かせてないけどね(笑)」

アコースティックギターを抱えて、言いたいことを素直に歌う。そのスタイルは中学生のときに始まり、今もずっと変わっていないという。それならば、アコースティックギターヘのこだわりも強いんだろうな…と思ったら、そうでもないらしい。

「たしかにアコースティックギターの音がすごく好きというのはある。アコースティックって、そのままストレートに伝わると思うんだよね。俺の場合、部屋にギターがあって、ぱっと手に取ってポロンと弾いて、口ずさんで、そこから歌ができて、その延長で、人前で歌ったりレコーディングしたり…という感じだから、やっぱりアコースティックになっちゃうんだろうね。でも、アコースティックギターでなければダメなんていう気持ちはぜんぜんない。エレキギターとかバンドの音もいいなと思うからこそ、最近はバンドという形でも活動してるしね」

そんなバンドとしての音を聴くことができるのが『だから僕は冒険者になるんだ』。1st.『気丈なメロディー』はギター1本でアコースティック色が強かったのに対し、2ndとなるこのCDはバンドの中でアコースティックギターの音が映える。

「バンドでやっていても、基本はアコースティックギターと歌。今回はバンドのみんながすばらしいから、「ここでエレキギターの音が入るとカッコイイかな」とかちょっと下心を入れながらやってるけど(笑)」

もちろんバンドサウンドであっても、言いたいことを素直に歌うという姿勢は変わらない。このCDのテーマは“流されるのではなく流れていこう”だ。

「たとえば、就職して、仕事はおもしろくないけどやっていかなきゃいけなくて、でもあるとき「俺、辞める。違う流れに行くぞ」と自分で違う流れに移っていくというような。昔、持っていた夢はどうしちゃったのかな、ときにはそれを思い出して「よし、がんばろう」と思おうよ、というイメージ。どんなことでも一生懸命やったほうが楽しいと思うんだよね。お酒だって、一生懸命に飲んだほうが楽しいもんね(笑)。そう思うようになったのは、3年前に友だちが亡くなったことも影響していて。「ああ、死んじゃったんだ。あいつ、いっぱいやりたいことあっただろうに」と思って、俺は生きてるんだからもうちょっと何かやろうという気になった。それで1stをつくったんだけど、そういう気持ちは2ndに引き継いでる。これからも永遠に続いていくんじゃないかな。それと、テーマということではないけれど、“歌で励ましたい”という気持ちも入ってる。自分を励まし、ついでに人も励ますことができれば、と。給湯室でひとりたそがれているOLさんなんかを励ましてあげたい(笑)。でも、俺は波乱万丈の人生を送ってきたわけじゃないし、そんなに偉そうなことは言えないから、あくまでも「俺はこう思うけど、みんなはどう?」っていう感じだけど」

曲をつくるときに大きな影響を与えているのは、友だちのこと以外にもうひとつある。それは猫。ちなみにJETROBOTコンピレーション『CATROBOT』のジャケット写真は成瀬の愛猫なので、ぜひチェックを。

「猫は癒しなんだよね。家への帰り道で「猫が待ってるぞ、俺を」なんて思ったりして(笑)。『だから僕は…』では「赤い月」「カレーライス」に猫が出てくる。曲をつくっていると、自然に出てきちゃうんだよね。曲は、酔っぱらってるときに浮かぶことが多いかな。新曲ができると、すごくうれしい。新曲をスタジオで練習して、チェックするために録音したテープを、うちでヘッドホンで聴きながら焼酎を飲むのがいちばんうれしいんだよね。1曲を3時間も4時間も聴いてるんだから、自分でも笑うよ。できたとたんにうれしいと思えない曲は聴かない。酒がまずくなるもん(笑)。できてうれしいと思える曲ができる確率は低いからね。松井の打率より低い。だから、できあがった曲は「みんなに聴いてほしい!」とすごく思うんだよね」

もちろん、CDに収録されているのは、できたときに“うれしい”と感じた曲の中から、選りすぐった曲。成瀬と同じように、部屋で酒を飲みながら、ヘッドホンで聴いてみるのもおすすめだ。また、「今年はツアーの回数を増やして、ライブハウスに限らず、地方の小さな居酒屋のようなところでも歌いたい」というから、意外な場所で、成瀬の生の歌を聴きながら酒を飲めるチャンスもあるかも!? ライブのスケジュールもマメにチェックしておこう。

 

第1回 Q/C 橋本はじめ
第2回 タケル
第3回 GOD RIVER&FLAG 秦 達人
第4回 RAD HAMMER
第5回 サンタラ
第6回 グルタミン
第7回 加奈崎芳太郎
第8回 Spoon
第9回 トム
第10回 藤原豆子
第11回 Neither Neither World
第12回 HAAEM
第13回 MAMIYO
第14回 成瀬 昭
第15回 神田優花
第16回 鈴木サヤカ
第13回 MAMIYO

まみよ
'02年『理由』発売。以来、安定した人気を誇るボーカリスト。
'03年『つぼみ』をリリース。
JETROBOTイベントACORIへの出演も多数。
'03年12/11原宿・クロコダイルでライブ予定。


やさしさと力強さの両方をあわせもつ
女性ボーカルMAMIYOの魅力をあらためて紹介!





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  旅空
\1,200(税込)
 

JETROBOTコンピレーション『CATROBOT』で、ピアニカの素朴な音色とともに始まる「リリー」がMAMIYOの曲。

「私、猫が大好きなんです。それもあって、「リリー」の曲自体は、わりとすぐにできました。主人公は男の子で、彼女に癒されるわけでもなく、家族に癒されるわけでもなく、孤独なんだけれど、そこに猫がやってきて、ちょっと癒される…という情景の曲です。猫って、“癒してくれる”というイメージがあると思うんです。今は飼っていないんですけど、私は以前、多いときは猫を11匹飼っていたりしたんですよ。でも、じつは私、極度の猫アレルギーで、全身がかゆくなったり、目がはれちゃったりするんです。それでも大好きだから、一緒に寝たりして。アレルギーの私でさえ、毎日、猫に癒されてましたから(笑)。
 ピアニカは、「かわいい曲なのでピアニカの音が合いそうだな、入れてみよう」とレコーディングの前日に思いついて、買いに行ったんですよ。さすがにレコーディングまでに練習が間に合わなかったんですけど(笑)」

ピアニカの他にもいろいろな楽器を取り入れている。ライブでも、ところどころでさまざまな楽器を使って、楽しませてくれるのだ。

「最近、小物楽器にハマってるんです。三線(サンシン)とかブルースハープとか。次はオカリナをやろうと思ってるんですよ。楽器屋さんとかに行って、いろいろ小物系の楽器を見ると、挑戦してみようかなという気になっちゃうんですよね。習ったりはしていないので、どれも極めてはいないんですけど。いろいろな楽器の音を聴いていると、その音に合った曲が浮かんできたりもするんですよ」

中学時代、ブラスバンド部でパーカッションをやり、高校時代もバンドでドラムを担当。さらにピアノやギターもやっていたという楽器好きなのだ。今でも曲づくりでは、ギターとピアノを使い分けているのだとか。

「ピアノでつくる曲とギターでつくる曲って、ぜんぜん違うんです。説明するのはむずかしいんだけど、ピアノだとちょっとメロディアスになるというか…メロディのつけ方が変わるんです。メロディが思い浮かぶと、カラダが勝手にギターかピアノ、どちらかを選んで向かっているんです。自分の中で、無意識のうちに使い分けができているんですね、きっと」

曲づくりを始めたのも、高校生のバンド活動のとき。

「コードを探しながら、適当につくってみたのが始まりです。そのときから変わらず私が曲づくりで大切にしているのは、詩。あたたかさとか、“人間”を伝えたいんです。テーマは、曲によっていろいろなんですけれど、思ったことを素直に書こうと思っています。テレビを見ているときとか、人と話しているときとかに「あ、これだ!」とインスピレーションを受けることもありますね。詞を伝えたいから、歌詞には英語を入れていないんですよ。私が英語が苦手というだけなんですけど(笑)。自分が感情移入できない言葉は、聞いている人にも伝わらないと思うので」

“詞をきちんと伝えたい”という気持ちが、音楽をアコースティックの方向にぐっと引き寄せているようだ。

「昔、ライブをやり始めたころは、すごいロックとかでやっていて、そういうのも楽しかったんですけれど。私は歌を伝えたい…そう考えたときに、音数を少なく、シンプルなアレンジで歌ったほうが、自分も入りやすいし、聴いている人の気持ちにも入っていきやすいんじゃないかと思って。私の声自体も、アコースティックのほうが合っているような気がするし」

伝えようとする詞の内容も、少しずつ変化を遂げている。

「ふだんは古今東西という感じで邦楽も洋楽も聴くんですけど、最近は、昔のフォークソングを聴いたりすると、いいなと思うんです。昔はぜんぜん聴いていなかったんですけど。そういう歌って、「みんな、本当はこんなことを言いたいんだろうけれど、ふつうは歌とか詞とかにしないな」ということを詞にしているところがおもしろいんです。思ったことをそのまま歌っているのを聴いて、「人ってそういうもんだよな」なんて考えさせられちゃったりして。今まで私の曲は「私はこうしたい」とか「あなたはこうだ」というのは、あまりなかったんです。心の中では思っていても、歌にするということになると、「人の前で演奏するものだから」と遠慮してしまうところがあったのかも。でも、これからは、ストレートな部分も持ちたいと思うようになりました。もっと素直な感じでやりたいな、と」

当分はアコースティック路線だけれど、新しいことも考え中。「すごく明るい曲や、逆にドロドロした曲などで、違う自分を出してみたい」という気持ちもあるのだとか。これからの展開が楽しみ。あわせて、ライブでは、どんな小物楽器が登場するかも楽しみにしておこう。


第1回 Q/C 橋本はじめ
第2回 タケル
第3回 GOD RIVER&FLAG 秦 達人
第4回 RAD HAMMER
第5回 サンタラ
第6回 グルタミン
第7回 加奈崎芳太郎
第8回 Spoon
第9回 トム
第10回 藤原豆子
第11回 Neither Neither World
第12回 HAAEM
第13回 MAMIYO
第14回 成瀬 昭
第15回 神田優花
第16回 鈴木サヤカ
第12回 HAAEM

ハーエン
Kanchang(Vo、G、作詞・作曲/写真左)と首藤ユーヤ(G/写真右)、
2本のアコースティックギターによる“ポップバンド”。
'01年に『SLOW』『GRAMMAR』、'02年に『MARBLE』をリリース。
'03年6/30新大久保・BAR水族館(Kanchang弾き語り)、
7/8下北沢・big mouth、7/15渋谷・7th floor、
7/27初台・THE DOORS「『CATROBOT』レコ発ライブ」でライブ予定。

アコースティックギターだけでパワフルなポップスを生み出すHAAEM。
『CATROBOT』にも参加した彼らに、あれこれインタビュー!





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  MARBLE
\1,260(税込)
 

アコースティックギター2本という編成でありながら、パワフルで重厚な音をつくり出すHAAEM。音の原点をたどっていくとKanchangの宅録に行き着く。

Kanchang「はじめは、僕がひとりで宅録してたんですけど、それを人前でやりたいな…と思って、メンバーを集めてバンドで活動していたんです。それと同時進行でアコースティックでもやりたいと思って、で、バンドのメンバーだったユーヤに「一緒にやろうか」って」

ユーヤ「そのとき、まだ俺、アコースティックギターって弾いたことなかったんですよ。Kanchangのアコギを弾かせてもらって、「これ、いいかも」という感じで。「じゃあ、アコギ買いに行こう」というところから始まって」

バンドと、ふたりでのアコースティック形態と平行して活動。やがて、バンドのほうはメンバーが田舎に帰ったりして活動が停滞ぎみになり、ふたりでの活動のほうがそのまま突き進む形になった。

ユーヤ「そういうふうな流れになったのは、アコースティックに気持ちが傾いているところもあったからかも」

Kanchang「アコースティックのほうがシンプルで伝わりやすいというか、自分の中で見つめていきやすいとは思いますね。ダイレクトに個性が出ると思うし。でも、アコースティクとは言っても、バンドっぽい音を入れるということにこだわっているんですよ。アコギ2本でも、ユーヤのギターが加わることで、アコースティックの中でもかなり違った雰囲気に持っていけている――そういう自覚はありますね。曲は、“大きな意味でのラブソング”をつねに意識してます。恋愛って、ロマンチックな気分のときもあれば、セックスや、ドロドロの部分なんかもあるわけで。そういうところも隠さずに歌っていきたいな、と。詞は、実体験をもとにすることも多いですね。でも、1曲すべてではなくて、実体験のある一部分を使ったり、いくつかの体験をくっつけたりとか、いろいろなパターンがありますけど」

ユーヤ「俺は、以前は、全体的な曲の流れをつかむだけで、詞そのものはそれほど考えてなかったんですよ。もちろん、じっくり気持ちに染みるような詞のときに、俺がバーッと弾いたりしないようには心がけてはいたけど。でも、あるときプレイしながら「Kanchangって、いい曲書くよな」って気づいて。気づくのが遅すぎるんだけど(笑)。それで、さらに「自分がその詞に対して感じたことをプレイで返す」という気持ちで弾くようになりましたね」

Kanchang「最近は、曲ができたら、まずガーッとふたりで一緒にやるんです。それで一度ユーヤが持って帰って、組み立ててきてくれる。そうすると、僕のイメージとは、いい意味で違うものを持ってきてくれるんです。一瞬、曲が僕の手を離れることですごくいい結果につながっている感じですね」

ユーヤ「やっているうちに、ある瞬間、「俺だったらこうなるな」というフレーズがポンポン浮かんでくるんですよ。頭の中に浮かんだことをギターにコピーするという感じ。でも、それがKanchangからダメ出しくらうと、悩んじゃうんだけど」

ずっしり、ガツンとくるアコースティック。そんなHAARMの音楽は、JETROBOTコンピレーション『CATROBOT』にも収録された。

Kanchang「“猫”と“癒し”というテーマだったので、ある猫をイメージして書きました。その猫って、今まで会った中で一番愛想がないんですけど、なぜかその猫が思い浮かんだんですよ。全体的には、さらっとしたイメージでつくった曲です」

ユーヤ「小さな音でも心地よく聴こえる…というような。そういう意味では“癒せる”んじゃないかな、と。でも、コンピレーションって、いろいろな人たちの曲の間に自分たちの曲が入っているじゃないですか。そういうのって今までに体験したことがないので、ちょっと、こそばゆいというか、びっくりしちゃう感じですね」

Kanchang「なんかヘンな気分ですね。今まで2回出演した(JETROBOTのイベント)ACORIもそうなんですけど、普段とは違う感じで、なんかうれしいです。ライブもレコーディングも自分のつくった曲なので楽しいんですよ。ライブは外向かって伝えていく楽しさで、レコーディングはひとつのことに向かって考える時間という感じで。でも僕、かなりこだわりが強いので、レコーディングはなかなか妥協できなくて苦しみを感じるときも多いんですよ。結局、自分の問題なんですけど」

ユーヤ「俺なんかが聴いても違いがよくわからないレベルで悩んでるんで(笑)。でも俺も、ライブはワーッと盛り上がりたいけど、レコーディングは自分のプレイを考えるという時間ですね。本当は、とにかくたくさんのフレーズを詰め込みたいんだけど、それをどううまく抜き差しするか…というような。基本的にはKanchangとは違って、深く考えないようにしてるけど(笑)。でも、CDは、深く聴き込んでほしいと思ってるんですよ。「ギターはどんなプレイをしている」とか「ベースはどんな音か」というような感じで聴いてもらえるとうれしい」

Kanchang「そう? 僕はたくさんの人に聴いてもらえればいいけどな(笑)。ユーヤもある意味、マニアックなんだよね」

それぞれ違うこだわりを持つふたりは、音楽もキャラクターも絶妙なコンビネーションを発揮。彼らの次回CDのリリースは、「'03年中を目標に」とのこと。それまでは、『CATROBOT』の“愛想のない猫”を楽しませてもらおう。

第1回 Q/C 橋本はじめ
第2回 タケル
第3回 GOD RIVER&FLAG 秦 達人
第4回 RAD HAMMER
第5回 サンタラ
第6回 グルタミン
第7回 加奈崎芳太郎
第8回 Spoon
第9回 トム
第10回 藤原豆子
第11回 Neither Neither World
第12回 HAAEM
第13回 MAMIYO
第14回 成瀬 昭
第15回 神田優花
第16回 鈴木サヤカ
第11回 Neither Neither World

ネイザー・ネイザー・ワールド
'90年にCDを初リリース。以来、欧米で10タイトルをリリースし、
北米とヨーロッパで人気を集めるロックバンド。
'03年4月に『She Whispers』を日本初リリース、
それにあわせて日本リリース記念来日ツアーを行った。
'03年末にヨーロッパツアー、
'04年には次回CDのレコーディングに入る予定。

JETROBOTに登録の海外ミュージシャン、Neither/Neither World。来日中の、妖艶な魅力のボーカル、ウエンディをキャッチ!





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  She Whispers
\2,100(税込)
 

Neither/Neither Worldは、Vo&作詞作曲・ウエンディ(写真)、G・グラワー、B・ジェイ、D・ティム、Harmonica・レモンをメンバーとするロックバンド。アメリカのバンドながら、サイケデリックな要素をたっぷり取り入れ、官能的で退廃的なムードあふれる音楽がヨーロッパで人気を集める異色な存在。この4月に、3度目となる来日ライブを行った。今回のライブは、日本初のリリースとなった『She Whispers』の収録曲をメインに展開。

「『She Whispers』は、恋愛がテーマ。恋に落ちると、喜びとか悲しみとか、心の中でいろいろな深い体験をするでしょう? そういった体験を通して人は成長していく――そういう部分を描写しています。ひとつひとつの歌それぞれにストーリーがあって、それと同時に、すべての歌がつながっている。ひとりの人の、恋愛の変遷をスケッチした、という感じの構成」

『She Whispers』は、バンドとしては10枚目のCD。今までのCDは、凶悪犯罪をテーマにするなど、それぞれ人間の心の奥深くにあるさまざまな要素をテーマにしている。それだけに、このCDで描かれる恋愛もかなりディープ。

「ディープだし、今回はとくにスピリチュアルな部分を掘り下げてはあるけれど、恋愛で悩んだり傷ついたりしている人に「気持ちを開いて」というポジティブなメッセージを込めているつもり。ふだんの私は、本当に普通の女性で、ごくごく普通な日常生活の中で敏感に感じ取っていることを音楽に表現しているだけなんだけれど、曲をつくっていると、どんどんサイケデリックな世界に入っていてしまって…。どうしてかは自分でもわからないわ(笑)。曲づくりは孤独な作業だから、自分自身とか、自然とか、悪魔とか、どんどんつきつめて考えてしまうんでしょうね。フランスの作家の影響もあるかもしれない。ボードレールとかジョルジュ・バタイユ、マルキ・ド・サドのようなフランスの作家の本をコレクションしていて、そこからインスピレーションを得ることも多いから」

Neither/Neither Worldの音楽は、詞やメロディだけでなく、サウンドも印象的。とくに、手づくりのマシンにつないでいるという幻想的なハーモニカの音が、不思議な空気をかもし出し、非日常的な世界をつくり出す。

「ハーモニカのレモンは、'70年代からウエストコーストのミュージックシーンで活躍している人。はじめはキーボードを入れようという話もあったんだけれど、コードのハーモニクスではなくて、もっとふわーんとした感じで音を入れたくて。このハーモニカを入れたことによって、キーボードを抽象的にしたようなユニークな音ができたと思う。キーボードの音がガスになったような感じかな」

そんなキーボードの音に象徴されるように、彼らの音楽は、抽象的で感傷的。たとえ言葉はわからなくても、心をグッとつかまれてしまうのだ。

「私たちのステージは、同じ飛行機に乗ってどこかに旅していくというイメージ。私たちと一体となって何かを感じ取ってもらいたい、と思ってる。ライブのパフォーマンスやビジュアルは、イタリアのオペラをベースにしたりしているの。サンフランシスコでイタリアのオペラをよく見に行ったりして、大好きだから」

フランス文学やイタリアオペラに影響を受けているという彼らの音楽が、ヨーロッパで人気が高いというのもうなずける。

「アメリカのポップミュージックも好きなんだけれど、アメリカはメジャーとインディーズがはっきり分かれて中間がないという感じだし、ニューオリンズはブルース、シカゴはR&B…というように地域によって音楽にも傾向がある。けれど、ヨーロッパはそういう差がないということもあって、とくにロンドンやウィーンでは広く受け入れてもらっている。日本も、みんなこだわりなく、いろいろなジャンルの音楽を楽しんでいるという印象なので、私たちの音楽も受け入れて聴いてもらえるんじゃないかな、と思っているんだけれど」

個性的な音だけでなく、ライブパフォーマンスも見もの。ライブ会場の雰囲気によって替えるという衣装もチェック! ボディコンシャスで官能的だけれど、日本的なガーリーテイストなかわいらしさもプラスされている。

「衣装は、バービー人形や、コミックのキャラクターをイメージして、ロサンゼルスにいる専属デザイナーと一緒に考えているの。日本のものにも興味があるし、影響も受けていると思う。日本の、『カウボーイビバップ』とか『アキラ』といったアニメも好きだし、ファッションも好き。大阪のアメリカ村は大好きで、今日着ているバービーのTシャツもアメリカ村で買ったものなのよ(笑)」

ただ、残念ながら、今年の年末はライブツアーでヨーロッパの主要都市をすべてまわるという彼らを、次に日本で見られるのは少し先になりそう。CDとライブ映像でじっくり楽しんで、次回の来日を楽しみに待つことにしよう。

第1回 Q/C 橋本はじめ
第2回 タケル
第3回 GOD RIVER&FLAG 秦 達人
第4回 RAD HAMMER
第5回 サンタラ
第6回 グルタミン
第7回 加奈崎芳太郎
第8回 Spoon
第9回 トム
第10回 藤原豆子
第11回 Neither Neither World
第12回 HAAEM
第13回 MAMIYO
第14回 成瀬 昭
第15回 神田優花
第16回 鈴木サヤカ
第10回 藤原 豆子

ふじわらとうこ
ピアノ弾き語り。作詞・作曲を手がけ、アカペラで歌うことも。
'00年『独りぼっちの博士』、'01年『105+216=1115』、
'02年『エクアドル産もんきーばなな』発売。
'03年1/13四谷・天窓「ACORI」、
1/26江戸川区瑞江・HOTコロッケでライブ予定。


独自のセンスで聴く人の心をとらえる藤原豆子。
ACORI vol.10にも登場する彼女にグッと接近してみた。





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  エクアドル産もんきーばなな
\1,500(税込)
 

ピアノと歌だけで、独特の世界をつくりだす。でもなんと、ピアノの弾き語りを始めてまだ1年くらいなのだとか。

「18歳のころロックバンドをやっていたんですけれど、体調を崩して10年くらい療養していたんです。それでまた音楽を始めようと思ったら、一緒にやっていた人たちはもう音楽から離れていて。音楽を再開するにあたって、とにかくCDをつくろうとしたんですけれど、私は楽器がなにもできないから、演奏してくれる人を探してお願いしてたんです。私にはバッカス(お酒の神)がついているみたいで、お酒の席でお願いするとうまくいくんですよ(笑)。だから、いいミュージシャンとはたくさん出会えたけれど、「支えてくれるメンバーがいなくなったら私はなにも音楽で表現できないの?」という気持ちがつねにあったんですね。ある時、私がどうしても出たいライブの日程にみんなの都合が合わなくて、代わりの人も見つからないことがあって。そうしたら、それを見ていた人から「自分でやればいいんじゃない?ピアノでもなんでもいい。単純な話だよ」と言われたんです。これが転機。それまでは、自分でピアノを弾いて歌うという考えはまったくなかったですから」

古いデジタルピアノで2ヵ月練習してライブに臨んだ。それも、全曲、オリジナル曲ピアノ弾き語り。

「来てくれた人はご存知の通り、惨たんたる内容だったんですが(笑)。ただ、保育園のころにバイエルだけは終えていたので、意外に指使いの感覚なんかは覚えているんですね。ピアノにはずっと触っていなかったんですけれど、幼いころに覚えたことは残っているんだな、すごいな、と思いました。とはいえ練習は大変でしたよ。途中で「言うことを聞きやがれ」なんてピアノを蹴飛ばしたりして(笑)」

CDも、1stはバンド形式だったが、自分の楽曲はバンドには合わないと気づく。そして、ギター、アコーディオン、ピアノのサポートメンバーに加わってもらってアコースティック色を強めた2ndを経て、3rd『エクアドル産もんきーばなな』でアコーディオンのサポートを加えたピアノの弾き語りへとたどり着く。

「3rdは、やっと自分のやりたいことが見えてきたというか、自分の毒素が出ていると思います。今まではちょっと人の目を気にしているところがあったんですけれど、「いや私、こうなんだよね、ホントは」というのが出たな、という。歌詞には、以前は避けていた言葉が、よく聴くと入ってると思います。曲づくりは詞が先。日常的なできごとや人間関係で、表に浮き出てこないウラの部分、「キレイごとを言ってるけど、おまえ絶対にこう思ってるだろ」というところを、なにげなく入れ込んで。恋愛とか応援ソングみたいなのは書けませんね。日常ではもちろん、愛だの恋だの応援だのってやってるんですけど、そっちのほうが歌の世界より濃すぎちゃって。そのうえ私の恋愛体験は激しいので、みんなと共感できる部分が少ないかな、と(笑)」

ときには「すごくキツイ詞だね」と言われることもあるのだとか。

「3rdの『ショートケーキ』なんかも、キツイって言われることがあるんですけれど、よく聴いてもらうと、“ホントにバカな男が世の中に翻弄されちゃって。でも、バカだけど、こういう人、好きだわ”っていう。ドロドロしている人間の日常生活にくらべたら、私の詞のほうがとってもやさしい。でも、詞も曲も、今はあまり意図的なものはないんです。とにかく一心不乱なので。歌もピアノも曲づくりも、私よりうまい人はたくさんいるわけで、私は一心不乱にやるしかない。そんなだから、私の 歌はまだ決して“明日の活力”にはならないでしょうね(笑)」

'02年はCD制作に時間をかけてしまったので'03年はライブをたくさんやっていきたいという。1月13日にはJETROBOTライブイベントACORI vol.10に登場。

「ACORIは2回目で、前回は弾き語りを始めて半年くらいのときだったんですけれど…、今回はリベンジということで(笑)。今だから言えるんですけど、前回は途中で左手がつっちゃったんですよ。ピアノの鍵盤が思っていたよりも重たかったのと、緊張で。「止まっちゃいけない」と思って、ぜんぜんヘイキそうな顔してやりましたけど、あれは本当に悔しくて。今度はほどよくリラックスしてやりたいな、と。MCも。でも一心不乱。まだ猿ですよ、私は(笑)。」

アコーディオンの石川健二と共に3rdの曲を中心に、新曲も2曲やる予定。華麗なる“リベンジ”に期待! お見逃しなく。

第1回 Q/C 橋本はじめ
第2回 タケル
第3回 GOD RIVER&FLAG 秦 達人
第4回 RAD HAMMER
第5回 サンタラ
第6回 グルタミン
第7回 加奈崎芳太郎
第8回 Spoon
第9回 トム
第10回 藤原豆子
第11回 Neither Neither World
第12回 HAAEM
第13回 MAMIYO
第14回 成瀬 昭
第15回 神田優花
第16回 鈴木サヤカ
第9回 トム

トム
'00年に結成された“メタラップ”バンド。
'02年6月1stマキシシングル『KARATEチョップ』発売。
FMなどでのオンエアも。
'02年12/5・12/7渋谷・サイクロン、12/21長野・ライブハウスJ、
12/29千葉・稲毛K's Dream、
'03年1/11吉祥寺クレッシェンドでライブ予定。

“覆面メタラップ”という斬新な切り口で注目度大!のトム。
彼らの覆面の下を探るべく、インタビューを敢行!





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  KARATEチョップ
\1,050(税込)
 

メンバーは、ボーカルの代表戸締まり役(写真左)、BaV、ギターのポチる(写真右)、マイキー、ベースのトモ、ドラムスのミチオ(写真中央)。6人は、“メタルでパンク”なサウンドを、ステージからはみださんばかりにパワフルにたたき出す。

代表戸締まり役(以下代表)「歌詞は僕がメインでやってるんですけど」

ポチる「曲づくりはだいたいの輪郭みたいなところまでは僕がやって、あとはみんなで。形にするのは全員。全員でやらないと、うちらのノリって出ないと思うんですよ」

代表「練習も、鏡のあるスタジオで動きをつけながら「ああでもない、こうでもない」ってやってます。覆面をつけてると表情がないから、ノリを表現するのが難しいんですよ。覆面をつけてるのは、何かを隠してるとかっていうわけじゃないんですよ(笑)。“何星人”とかでもないですよ。覆面をつけることに意義を感じてるだけで」

覆面も目を引くけれど、それ以上に引きつけられるのはサウンド。“ファンキーなメタル”というカンジの音に、耳と心をグッと奪われてしまうのだ。

代表「まず、僕たちの流れの中にメタルがあるんですよ。それをふまえて新しいことをしていきたいという気持ちがあって。最近は増えてきたけれど、僕らが始めたころは、ラップを取り入れたサウンドはあまり浸透していなかったんです。だから、“先陣を切った”という自負はあるんですよ」

ポチる「でも最近は、だんだんメタルとかラップとかというくくりとも違ってきた気がする。“トムの音楽”というカンジになってきた」

現在発売されているCD『KARATEチョップ』には、そんな今のトムのサウンドを俯瞰するような4曲が収められている。

代表「詞は、わりと社会風刺風。「なにやってんだ」みたいな」

ミチオ「曲は、あえて4曲全部違うタイプで、流れも考えて作ってあるんで」

代表「レコーディングではけっこう苦しんだけど、そのぶん音的には満足してます。コラボレートもやったんですよ。4曲目の『acid−chop』は、仲良くしているDJのきむらさとるがリミックスしてくれて」

ミチオ「そういうトランスみたいなノリも好きなんですよ、僕ら」

代表「ただ、このCDを最後に、ギターがシトラからマーキーに替わったんです。トムとしては初めてのメンバーチェンジだったので、大事件でしたね。だから今後、ちょっとサウンドは変化していくかもしれない。まだわからないですけどね。でも、トムは最近、少し明るい曲調になってきているんで、それをフィーチャーする、いいメンバーだと思ってます。うまくまとまって、いい形になればいいな、と」

このあとは、コンピレーションCDの企画が続いているのだとか。

代表「友だちのバンドが主宰するヘビーラウドミクスチャー系のコンピレーションアルバムに楽曲を提供してて、それが12月に出る予定。来春には、トムが主宰のコンピを出す予定なんですよ。いろいろなライブで出会ったホネのあるバンドをまとめて、今回は“躍動”というテーマに沿った楽曲を集めて。僕らは、「トムが注目されたい」というより、僕らのジャンルの音楽シーンを盛り上げていきたいという気持ちが強いんですよ。関西方面なんかにもいいバンドがいるんだけれど、なかなか交流が難しかったりするし。だから、そういう場を僕らが少しでも作れたら、と思って。「“Go ahead”、みんなで前に進んでいこうぜ」というカンジで。ま、みんなそれぞれ実力があるから、勝手に進んでいってもいいんですけどね(笑)」

ミチオ「どちらのCDも新しい曲ではないんですけど、代表曲を、新しい人たちに聴いてもらえればいいな、というカンジですね」

熱〜く語る彼ら。ライブでも迫力のパフォーマンス。さぞかし、まじめでハードなメンバー…と思っていると、MCではイメージが一転。コミカルな面が露出!

代表「MCは、食べ物ネタと下ネタが多いですね(笑)。音楽的には、すごくいいものを見せたいと思ってるけど、せっかくライブに足を運んでもらうんだから、しゃべりもぜんぶ含めて楽しんでもらえればうれしいな、と」

ポチる「うちらの目標は“おもしろカッコイイ”なんで」

代表「僕らの中で、音楽としゃべりのギャップを楽しんでるところもあるんですよ」

ポチる「僕、ライブで下半身出したら、見てた女子高生が泣いて帰っちゃった…なんていうこともあったなぁ(笑)」

代表「ま、それもトムのライブなんで。涙あり、笑いあり(笑)」

メタルでラップ、まじめで熱いけれど下ネタ!? いろいろな面を持っているトムの素顔はカンタンにはあばくことはできないのだ。このさい、CDとライブ、両方のトムを体験して、そのギャップをおおいに楽しもう!

第1回 Q/C 橋本はじめ
第2回 タケル
第3回 GOD RIVER&FLAG 秦 達人
第4回 RAD HAMMER
第5回 サンタラ
第6回 グルタミン
第7回 加奈崎芳太郎
第8回 Spoon
第9回 トム
第10回 藤原豆子
第11回 Neither Neither World
第12回 HAAEM
第13回 MAMIYO
第14回 成瀬 昭
第15回 神田優花
第16回 鈴木サヤカ
第8回 Spoon

スプーン
'98年春、Jun(堀江潤)(G&Vo/写真左)とYuko(Vo)で結成したユニット。
3枚のシングルのほか、インディーズで '01年8月『Scar』、
'02年9月『遠くまで』を発売。
FM世田谷「オープンサロン834」(毎週水曜)、三軒茶屋・茶沢通り
歩行者天国のストリートライブ(日曜)でも活躍中。
'02年10/14昼・11/26夜吉祥寺・STAR PINE'S CAFE、
10/20夜・11/24昼三軒茶屋・グレープフルーツムーン、
10/28四谷天窓でライブ予定。

ストリートやライブハウスで、歌とおしゃべりで、人気上昇中のSpoon。
美しいハーモニーだけにとどまらない彼らの魅力をのぞいてみよう。





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  遠くまで
\1,000(税込)
 

 「メモリーグラス」のヒットでおなじみの堀江淳(Jun)が、新たに組んだユニットが、このSpoon。ずっと女性ボーカルと組むのが夢だったのだとか。

Jun「僕はデビューしてから長いので、ひとりでやれることはだいたいやっちゃったんですよ。で、昔からの夢だった、女性ボーカルがメインのユニットを組もう、と。女性ボーカルの歌を聴くのも好きだし、ハモったときに自分の声にも合うだろうと思って。50人くらいの人に会って、最終的に決めたのがYuko。声質と歌のうまさが、決めたポイントですね。とくに声質の中に個性があって、いいなと思って。でも、Yukoは、僕のこと知らなかったんですよ。16歳も違うから」

Yuko「名前を聞いてもピンとこなかった(笑)。年齢が離れている分、いろいろなことでJunさんのほうが私に合わせてくれていて大変なんじゃないかなと思います。歌のビブラートなんかも私に合わせてもらっていて。Junさんのビブラートに私が合わせる曲もあるんですけれど、難しくて「もうイヤ」って思ったもん(笑)」

Jun「曲づくりの面でも、僕の曲とYukoの詞、どちらかではなく、両方とも同じ比重でバランスがとれているのがSpoonの音楽。音楽的なことでも、それ以外でも、モメたりしたこともないし、うまくいっていると思います。お互いに言いたいことを言い合える雰囲気なのがいいのかもしれないですね」

Yuko「ライブでは親密に見えるらしくて「ご夫婦なんですか?」なんて聞かれることもありますけど、まったくそういう感じはないんですよ。年も離れているし、お互いにぜんぜんタイプじゃないからうまくいってるんです、きっと(笑)」

そんなふたりが奏でるのは、恋愛の歌。幸せな恋愛、不倫、失恋…と、さまざまなシチュエーションがストーリー性豊かにつづられていく。短編小説のように展開される物語の中に知らず知らずのうちに引き込まれ、最後まで聴き入ってしまうのだ。

Yuko「ストーリー性は重要ですね。だから、詞を大事にして歌うことを心がけています。恋愛の歌が多いのは、毎日生きていく中で、仕事のこととか、家族のこととか、いろいろなことを考えていると思うんですけれど、私の中では恋愛のことを考える割合が多いからかな。恋愛によっていろいろなことが左右されることが多いので…」

Jun「仕事で落ち込むこともあるけど、それよりも失恋の落ち込みのほうが大きかったりすることってあるじゃないですか。それって、みんな経験していることだから共感する部分も大きいと思うし。僕らは、そういう濃い歌のほうが好きなんです。結局、好きな音楽を自分でやっているということなんだよね」

Yuko「詞は、経験をもとにしながら、シチュエーションに合わせて書くことが多いですね。不倫をしたことはないけれど、妻子ある人に憧れたときの気持ちってどうだろう、というような。恋愛に関しては、みんな同じような経験があると思うので「そうそう、わかるその気持ち」と感じてもらえるんじゃないかな。でも今、毎月ライブをやっていて、そこでとにかく新曲を発表しようというノルマを自分たちで課しているんですけれど、毎月つくり続けているとストーリーが浮かばなくなることもあって…」

Jun「僕がメロディをつくった時点で「こういうイメージ」と伝えられるのがベストなんだけれど、スランプに陥っちゃうこともあるわけで。だから最近は、たくさんつくるより、1曲のクオリティを上げていこうとしているところなんです」

「ふたりとも体力がないので」と言いつつ、ライブハウス出演活動だけでなく、毎週ストリートライブも行うなど、とても精力的。ライブでは、しっとりした歌とは裏腹な感じさえする、ざっくばらんなMCも聞きどころだ。

Jun「僕らのは、はやりの音楽ではなくてオーソドックスな音楽だから、一気に広まるものじゃないと思うんですよ。そうしたら、地道に見せるしかない。ストリートなら入場料もいらないし気軽に聴けるでしょう? ストリートで聴いてCDを買ってくれて、それでライブに来てくれる人も多いんですよ。そういう人たちの顔は覚えているから、「ああ、あのときの」というつながりがあって、ライブハウスでも、なんとなく親しい雰囲気を感じますね」

Yuko「MCは、曲がしっとりした感じだから、その反動かな。打ち合わせはなし。いいや、しゃべっちゃえ、って(笑)。歌とMCのギャップを楽しんでほしいですね」

そんなふうに、曲のストックと人気を着実に積み上げてきたふたりは、厳選した3曲を収録したCD『遠くまで』を9月にリリースした。

Jun「「三日月」という曲はSpoonのはじめのころにつくった曲なんですけれど、とても評判がよくて、「CDに入っていないんですか?」と聞かれることが多かったので、今回入れてみようかということになって」

Yuko「ほかの2曲は、毎月つくり続けていた曲からのもの。今回のCDは、1曲目で泣かせて、2曲目でジーンとさせて、3曲目で元気を出して…っていう感じかな」

Jun「今回も、MISIAとかChemistryも手がけている安部潤さんにお願いして、最高にいいアレンジをしてもらってるし。本当にこのCDの3曲は、日に日にいい感じになるね。まいったな、っていうほど」

Yuko「私もそう思うの。自画自賛だけど、いいよね(笑)」

第1回 Q/C 橋本はじめ
第2回 タケル
第3回 GOD RIVER&FLAG 秦 達人
第4回 RAD HAMMER
第5回 サンタラ
第6回 グルタミン
第7回 加奈崎芳太郎
第8回 Spoon
第9回 トム
第10回 藤原豆子
第11回 Neither Neither World
第12回 HAAEM
第13回 MAMIYO
第14回 成瀬 昭
第15回 神田優花
第16回 鈴木サヤカ
第7回 特別インタビュー 加奈崎 芳太郎

かなざき よしたろう
‘70年に活動を開始後、ライブや制作活動で注目を集め続ける
ロックミュージシャン。 古井戸として、ソロとして、
数々のアルバムを発表してきたほか、映画『119』のサントラなどでも活躍。
カナーキーレコードを設立し、
‘02年6月、『レッツ・ゴー・アンダーグラウンド』を発売。
‘02年8/2長崎・佐世保文化ホール、
‘02年9/28東京・武蔵野芸能劇場でライブ予定。

‘70年代のフォークムーブメントの時代から、客席めがけて
音の銃弾を打ち続けてきた加奈崎芳太郎がインディーズでCDを発売。
そこで、作品や音楽スタイルについて特別インタビュー!





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  レッツ・ゴ−・アンダ−グラウンド
\4,000(税込)
 

 トレードマークの黒いサングラスにツンツン立てた髪、アンプを蹴飛ばし、ギター抱え、心の中の激情を叫ぶ。デビュー30年強のあいだ変わっていないというそのスタイルは、今では伝説のフォーク喫茶「青い森」と「ジァン・ジァン」のオーディショ ンに合格したところからはじまった。その後、仲井戸麗市と出会い「古井戸」を結成、本格的な活動をスタートさせた。

「僕がデビューした‘70年代というのは、ちょうど学生運動のまっただなか。そのころのフォークは、なんでもあり。泉谷しげるとかRCサクセションとかもいて、パンクといってもおかしくない演奏をしていたけれど、みんなひっくるめて“フォーク”と呼ばれていたんですよ。僕らはたまたま生ギターでやっていただけで」

‘73年に「さなえちゃん」がシングルヒット。一躍スターダムに駆けのぼった。

「ヒット曲を出すと、次はそれ以上のものを出さなければいけないというつらさがあるけれど、テンションが上がるから、羽が生えたように自分の実力以上の力が出るんですよ。10年かけてやってきたものが1年で化学変化したような感じでしたね。ただ、9年強、古井戸をやっていたんですけれど、そのあいだにフォークがニュー ミュージックと呼ばれるようになって、変わってしまった。AOR的な要素が要求されるようになって、古井戸はその流れとは合わなかったから、後半はあまりアルバムを出せなくて。だからレコード化されていない曲がたくさんあるんです」

いちばん新しいアルバム『レッツ・ゴー・アンダーグラウンド』にも、そのころの曲が収められている。

「このアルバムのために書き下ろしたものもあるし、20数年前に書いたものもある。どれが昔の曲かは教えませんけど(笑)。もちろん自分で古いと思う曲は歌わないけれど、10年前はイマイチだと思っても、いま歌ってみるとぴったりくる曲もあるんですよ。古井戸時代も含めて、レコード化された曲の倍くらいレコード化されていない曲 がありますからね。忘れてしまった曲もたくさんありますけどね。新曲も大事だと思うけれど、僕は50歳過ぎでミュージシャンとしては“晩年”ですから、自分の楽曲を音源化していきたいという気持ちもあるんですよ」

『レッツ・ゴー〜』は、「寝る前に聴けるCDをつくってほしい」という周りからの要望にこたえる意味もあったのだそう。

「だから、シャウト系は1曲も入れてないんですよ(笑)。“静”の曲ばかりなので、アルバムに起承転結をつけづらくて大変でしたけどね。それと僕は、シンガーソングライターとしては、最終的にシンガーという面で評価されたいんです。楽曲のクオリ ティも高いほうがいいんですけれど、それよりも、ボーカルというか、声の音色を伝 えたい。そういう気持ちから、声の音色を広く深く記録するように心がけてレコーディングした作品です。昔みたいにいろいろな声は出なくなったけれど、いまだけしか出せない音色とか感情が出ていると思うんですよ」

何枚ものアルバムを制作してきているけれど、すべてをひとりで手がけたのは初めて。演奏だけでなく、プロデューサー、ディレクター、ミキサー役までこなした。

「立場を完全に分けて、それぞれ考えて進めました。ただ、機材は自分の仕事部屋に買い揃えたんですけど、使い方がよくわからなくて(笑)。僕の使い方を見て、スタッフに「こんな使い方をしてるの!?」って驚かれたんですけれど、音を聴かせたら「問 題ない」って。機材の使い方はわからないけど、音の良し悪しはわかりますからね。完全にひとりで20数曲入れたんですよ」

さらにCDにタイトルとサイン、シリアルナンバーを手書きし、CDより大きいサイズの歌詞ブックレットも手書き文字。せつないような、心のつぶやきのような歌詞は、本人の字でつづられると、より一層、心に迫ってくる。 必見だ。

「本当は、僕がステージで見ている歌詞カードをコピーしようかと思ったんだけど大きすぎるから(笑)。象形文字みたいな字だし、実際に使っている歌詞カードは、何回も書き換えてグチャグチャになっているけれど、自分の字じゃないとダメなんですよ。ステージでは、歌詞カードは見ているようで見ていないんだけれど、パッと開いたときに自分の汚い字が目に入ることで感情がわいてきて、その世界に入っていけるんです。見た人がよろこんでくれるかどうかはわからないけど。歌詞の脇にコードも添えてあるから、たとえば40代くらいの人がそれを見て、「ああ、懐かしいな。またギターやってみようかな」という気持ちになってくれればいいなという思いもあって。『レッツ・ゴー〜』はすべて曲を先につくっていて、まあ、詞にキャッチーなものはないし、ストーリー性のあるものをつくろうという気もあまりないけれど、 頭の1行とか、ちょっとしたワンフレーズに僕の歌いたいなにかがあったりするんですよ」

このアルバムは、みずから立ち上げたレーベルからリリースされた初めてのアルバムでもある。

「歌いたい人間がいて、聴きたい人と、「もっと多くの人に聴かせたい」と思ってくれる人がいれば、ライブもCDも成立すると思うんですよ。でも最近は、もっと効率のいいつくりかたになってきていて、「一発当てようぜ」という風潮があるけれど、僕はそうは思わない。“メジャーとしてドンといかなくても、70年代にあったアンダーカルチャーやカウンターカルチャーみたいな世界もあるんだよ。売れるか売れないかじゃなく、ミュージシャンとしてこういう生き方もあるんだよ”というところを、音楽を通して伝えたい。そういう気持ちもあってやってるんです」

そんな穏やかな語り口と『レッツ・ゴー〜』だけを聴くと、“しっとり落ち着いた大人”のイメージを受けるけれど、それがすべてだと思ってはダメ。『レッツ・ゴー〜』を聴いたら、さらに“加奈崎シャウト系”のアルバムもあわせて聴くのがお すすめだ。静と動の両面から加奈崎ワールドの真髄に近づこう。

第1回 Q/C 橋本はじめ
第2回 タケル
第3回 GOD RIVER&FLAG 秦 達人
第4回 RAD HAMMER
第5回 サンタラ
第6回 グルタミン
第7回 加奈崎芳太郎
第8回 Spoon
第9回 トム
第10回 藤原豆子
第11回 Neither Neither World
第12回 HAAEM
第13回 MAMIYO
第14回 成瀬 昭
第15回 神田優花
第16回 鈴木サヤカ
第6回 グルタミン

グルタミン
'01年1月、文屋豪(Vo&G/写真中央)、工藤晃揮(Ba/同左)、
高橋知裕(Dr/同右)で結成したギターロックバンド。
'01年7月、ミニアルバム『JET SPICE』発売。
'02年7/21吉祥寺・MANDA-LA2、
8/12・9/5三軒茶屋・HEAVEN'S DOORでライブ予定。


“ノレる”ライブで人気も注目度も急上昇のグルタミン。
2ndとなるCDを制作中という3人にインタビュー。





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  JET SPICE
\735(税込)
 


まさに“駆け抜ける”という言葉がぴったりな、スピード感あふれるギターロックが魅力のグルタミン。でも、ボーカル&作詞作曲を手がける文屋は、グルタミンの前はアコースティックな音楽をやっていたのだそう。

文屋「バンドからはじめて、2つくらいバンドをやってたんだけど、人間関係とか、めんどくさいじゃないですか。「俺、ひとりでいいんじゃないかな」と思って、ひとりでアコースティックをやってたら、すごく孤独で。それで、友だちを誘って、今のグルタミンの半分くらいのテンポの“ダル”な曲をやってた。そうしているうちに、ノリのいいロックンロールをやりたいなという気持ちがわいてきて」

そんなときちょうど工藤と出会い、その後、高橋が加わってグルタミンが誕生。ポップでパワフルなグルタミンの楽曲は、それまでの反動?

文屋「もともとメロディラインの強い曲が好きなんで。メロディのない音楽なんて信じられない。好きな音楽はたくさんあって、いいなと思うところはいろいろあるけど、あれもこれも取り入れていくとバンドの存在意義が薄れてくるんだよね。だからグルタミンは、ベースとドラムがいてガンガンかませる曲。つねに“ロケンロール”という芯を1本入れてやってる。ロックンロールじゃなくて“ロケンロール”ね(笑)」

工藤「メロディも歌詞も独特な世界観があって、それはアコースティックのときも今も変わらないと思いますね。歌詞はラブソングじゃないし」

文屋「俺、恋愛経験も乏しいし(笑)、5曲くらいで、作る気がしなくなっちゃって。ビジョンが見えてくるような歌詞のほうが飽きないんだよね、自分で。ひとつのことをテーマに歌詞を書くと、そのときは燃えるんだよ、とくに夜中とか。だけど、半年とか1年、時間が経ってから聴くと、当時を思い出してはずかしい。ライブでやりたくなくなっちゃう。5年、10年経っても自分でカッコいいと思える歌詞を書きたいんだよね。説明的なのは好きじゃないんで、聴く人によっていろいろな角度から感じられるような歌詞を書きたいなと思って。だいたいで書いて、だいたいで感じるくらいの」

高橋「メロディも詞も、最初からかなりできあがってるんですよ。俺は曲を書いたりしないから、テンポとかグルーヴ感ということを優先して考えちゃうんで、アレンジとか速さは変えるけど、メロディや詞を3人で練り直すようなことはほとんどないですね」

文屋「だいたい、スタジオ1回目にやってみてダメなものはダメ」

工藤「最初に僕らふたりに伝わらないものは、観客にも伝わらない」

ライブでは“ロケンロール魂”が炸裂!

工藤「グルタミンは、観客をあおったり、踊ったりとか、いわゆるお約束みたいなものがないんです。ステージパフォーマンスどうこう、というより、その場の空気を作っていくという感じで。俺たちが50%で、聴く人が50%」

文屋「もちろん俺たちは100%でやるけれど、それでもその場の50%しか作れないものだと思ってるんで。途中でシンバルが落ちたり、ギターの弦が切れるようなテンションの下がるアクシデントがあったりするけど、そういうのに負けない勢いがあるのがライブ。このあいだ、グルタミン初の“ダイブ者”が出たんだけど(笑)、ノレるバンドだと思うから楽しんでほしいし、ノリがいいと俺らも気合いが入る。やってる側と聴いている側が、同じところでガッガッときた瞬間を感じるのがライブの醍醐味」

高橋「俺たち側には、3人の呼吸みたいなものもありますね。呼吸が合ったときには、演奏的なデキは悪くても、すごくよかったりする。グルタミンはすごくそれを感じる」

工藤「結局、気持ちですよね。楽器をやってると、テクニックに傾いて、頭でっかちになってくるじゃないですか。だんだん知識を土台にして何かを作り出そうとしていきがちなんですけど、グルタミンはそうじゃない。テンションが大事。熱くなる音楽というか。グルタミンって、「もっと参加したい」「もっと熱くなりたいぜ」と感じさせられるバンドだと思うんですよ。実際、僕もそう思いながらやってるから」

そんなライブ感をいっぱいに詰め込んだCDが、まもなく完成。

文屋「曲としては、今までやってきたもの。前の『JET SPICE』はライブ活動をほとんどしていない時点で作ったものだけど、今回はライブをずっとやってきたグルタミンの音だから、ずっとライブ感のあるものになってるはず。「このバンドのライブが見たいな」と思われるようなCDになってると思うんだけど」

高橋「バンドとして、まとまってきたし」

工藤「これだけやってくると、聴く人が、俺たちの思惑とはぜんぜん違うふうに受け取ることがあるというのもわかってきて。今度のCDの『発光オレンジ』という曲は、自分たちはほかの曲とは異色だなと思っていたけど、反響がいいんですよ。そんなふうに聴く人を通してフィードバックされたものによって、「こんなものもできる」という可能性が広がってくる。そういうのをどんどん広めて、世界を大きくしていきたいですね」

文屋「いろいろな人と出会いたくて音楽をやってるようなところもあるんで、これからはグルタミン企画で、好きなバンドを集めてライブをやったりもしたいし。いいライブをやって、いい酒が飲めればいいな、と(笑)」

熱い文屋と、職人肌の高橋、それを絶妙につなぐ工藤。3人がまとまることで、何倍にもパワーアップしているのだ。突っ走るグルタミンの爽快感を体験しよう。

第1回 Q/C 橋本はじめ
第2回 タケル
第3回 GOD RIVER&FLAG 秦 達人
第4回 RAD HAMMER
第5回 サンタラ
第6回 グルタミン
第7回 加奈崎芳太郎
第8回 Spoon
第9回 トム
第10回 藤原豆子
第11回 Neither Neither World
第12回 HAAEM
第13回 MAMIYO
第14回 成瀬 昭
第15回 神田優花
第16回 鈴木サヤカ
v
第5回 サンタラ

サンタラ
'99年に田村キョウコ(写真左)、砂田和俊(写真右)で結成した
アコースティックユニット。
'99年『サンタラ』、『大予言』、'00年『マスター』、
'01年『That Is The Day』発売。1stは完売。
'01年トヨタインパクのミュージックネーションで審査員特別賞受賞。
'02年5/18東京・三軒茶屋・グレープフルーツムーンでライブ予定。

山梨を中心に、東京、関西と人気を拡大中のサンタラ。
彼らの、ちょっぴり辛口なアコースティックの魅力を探ってみよう。







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    サンタラ

 
 

ユニット名の"サンタラ"とは、ヒンズー語で柑橘類という意味なのだとか。でも、サンタラのふたりが愛しているのは、インドではなくアメリカの古い音楽。


砂田「ふたりとも大学の音楽サークルに入っていたんです。それが、アコースティックギターやウッドベースなんかを使って、ブルースやカントリーを中心にやっているめずらしいサークルで。はじめは別々のバンドで活動していたんですけれど、新しくバンドを組むことになって、サークル以外からメンバーを探すこともできたけれど、音楽的なバックグラウンドも同じだし、手っ取り早いから、ということもあって一緒にやることに」

田村「なによりも、ふたりになって、フットワークが軽くなりましたね。練習するときも、みんなのスケジュールを調整したり、スタジオを借りたりしなくていいから、お金も時間も練習だけにかけられるというのもメリット」

砂田「それに、音楽的な共通点があるから、曲の構成を考えるときもやりやすいんです。まわりくどい説明がいらないから」

曲づくりは、ふたりで進めていくことが多いのだそう。

田村「作詞は7割くらいが私で、作曲はふたりで。片方が全部つくった曲もあるけれど、ほとんどは一緒につくっています」

砂田「作曲は、つくるのもギター1本だし、ライブもギター1本なので、ギターだけで成立させるというのが基本。逆に言えば、アコースティックギターは、それだけで成立する世界をつくれる存在だと思うので」

田村「曲は、ライブで聴く人が飽きないようにということも考えてますね。でも、詞に関しては、人の目はあまり気にしていないんです。詞を書くときは、あまり日常からかけ離れた言葉は使いたくない。でも、現実には、日常のすぐそばに非日常があるでしょう? ちょっと間違えたら、ふらっと非日常的な世界に入っちゃう、というようなところを表現していきたいというのが根底にあって。だから、歌詞からは物語はわからないかもしれない。でも、詞とメロディが合わさったときに景色が見えればいいかなと思うんです。その映像が、ある人にとってはまったくわからなかったり、でもある人にとってはものすごくリアリティがあったり。自分の楽しみでもあるんですよ、人にあまりわからないように自分の言いたいことを隠しながら書くことが(笑)」


アコースティックギターと透明感のあるヴォーカルの組み合わせだからメロウでロマンチックだろう、なんて思ったら大間違い。シャープなギターサウンドと、心の奥をのぞくような詞がサンタラの魅力なのだ。


砂田「でも、アコースティックで女性のヴォーカルだから、短絡的に"癒し系"とか言われることもあるんですよ。詞ではちょっと奥深いところを突いているつもりだし、ギターもギターインストロメンタルみたいなつもりはないので、カンタンに決めつけられたくないんですけどね」

田村「たまに「結婚式で歌ってください」って言われたりして、すごく困るんです。歌ったら、ちゃんと聴いてくれたら、たぶん親戚一同が怒っちゃうと思うんですけどね(笑)。サンタラの音楽は、ひとつの側面だけじゃなくて、"音はとてもやわらかいけれど、詞には毒がある"とか、"激しいんだけれど、やさしさがある"とか、いろいろな側面が出せるようになってきたと思うんです。それも、たくさんの要素があちこちに飛び散らかっているというのではなくて、"ひとつの存在だけれど、さまざまな面を持っている"というふうに立体的になってきた気がします、ようやく」


ふたりがそんな方向性を実感したのは、4thアルバム『That Is The Day』。


田村「このアルバムで、ようやく独自というか、自分たちが表現したい世界がなんとなく見えてきたかなというカンジがして」

砂田「ただ、方向性が決まってくるというのは、自分たちの許容範囲が狭まっているということでもあるわけで。それがいいのか悪いのか…。でも、ある程度、決まっていくのかな、と。今までライブをかなり数多くやっていたので、それを少し減らして、曲をつくる時間をふやしたりしているところなんです。今後も、もちろんアコースティック。アコースティックは、生々しいところが魅力なんですよね」

田村「アコースティックって、あまり飾りをつけられないぶん、自分の中で技術的に、精神的に「もっとやらなきゃ」という欲が出てくるんです」

砂田「とは言いつつ、僕は、今後は、カントリーとかブルースのような、大人数でホーンとかヴァイオリンとかを入れて、という形でもやってみたいけどね」

田村「私は、このあいだライブで他の人と一緒に曲を交換して歌ったりしてすごく楽しかった。そういうコラボレート的なことも、これから広げていけたら楽しいな。ただ、"サンタラはふたり"という核は崩すことはないけれど。それと、最近は、私たちは山梨を拠点にしているけれど、インターネットで曲を聴いてくれた人が東京や関西のライブに来てくれるようになって、今までの活動ではあり得なかったパターンが見えてきた。そういう意味でも、もっと広がりがあるといいな」


 次のアルバムも「'02年中に完成させたい」とのこと。やさしそうに見えて、どこか心にひっかかり、不思議な余韻を残すこの音楽。いろいろな先入観を捨てて聴くべし。

第1回 Q/C 橋本はじめ
第2回 タケル
第3回 GOD RIVER&FLAG 秦 達人
第4回 RAD HAMMER
第5回 サンタラ
第6回 グルタミン
第7回 加奈崎芳太郎
第8回 Spoon
第9回 トム
第10回 藤原豆子
第11回 Neither Neither World
第12回 HAAEM
第13回 MAMIYO
第14回 成瀬 昭
第15回 神田優花
第16回 鈴木サヤカ
第4回 RAD HAMMER

ラッドハンマー
'99年結成のロックバンド。'01年に本格的なライブ活動を開始。
'01年9月『ラッドハンマー』、11月『QUICK SAND』を発売。
NACK5のイベント、番組にも出演。
'02年3/28池袋・LIVE INN ROSAでライブ予定

ライブやCDで注目株のラッドハンマー。G&Voの大田紳一郎(写真左)、BのAckky(同中央)、GのKen(同右)に、バンドの音や活動について話してもらった。




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  QUICK SAND
\1,200(税込)
 

「バンド名は“破壊なくして創造なし”という意味」というラッドハンマー。大田紳一郎(ボーカル&ギター)、新井康徳(ドラムス)、Ken(ギター)、Ackky(ベース)の4人が創り出す音は、活動を始めてから1年半あまりとは思えないほど、がっちりまとまっている印象。


大田「以前あるバンドをやっていて、他のメンバーがやめて、ドラムの新井と僕が残った。でもやっぱりバンドがやりたくて、ベースとギターを入れようということになってオーディションをしたんです」

Ken「じつは僕は、大田とは10年くらい前に一緒にバンドをやっていた仲間。そのあといくつかのバンドでやったけれど、彼以上のボーカルはなかなかいなくて。そんなときちょうどオーディションの話をもらったので、これは願ってもない、と」

Ackky「僕も、以前から「熱い音楽をやっているな」と思っている相手だったから、一緒にやってみようと思って」

大田「ライブには一度も来てくれなかったのに(笑)」

Ackky「それは、たまたま都合が悪かっただけで(笑)。結局みんなハードロックなんかが好きなので、そういうところは合っていたのかもしれないね」


オーディション、バンドの基礎作り、練習に約1年をかけ、'01年に本格的にライブ活動を開始。そんな4人が創り出す楽曲は、心の中のさまざまな感情をロックサウンドに乗せてストレートに伝えられる。情熱的に、ときに感傷的に…。


大田「ラッドハンマーの曲というのは、激しくて痛い曲と、バラード的な、ちょっとメロウな曲のふたつがあると思うんです。ハードな曲は、痛みを持った心の叫び。熱かったり、曇ってたり、ボヤキもあったり。バラードは、切なさや心の痛みを抱えながらも前に歩いていこうという思い。どちらも“ひとりの男の気持ち”なんです。以前やっていたバンドで恋愛をテーマにした曲をやっていたんだけれど、男と女の話ということになると、どうしても作りものっぽくなってしまう気がした。それで、恋愛よりもっと先のことを歌いたいという気持ちが強くなって。「大丈夫だよ、がんばればどうにかなるよ」という曲ばかりやっていたこともあるけれど、それはそれで「人にそんなこと言えるのか?」って悩んでしまった。で、行き着いたのは“もっと素直に、本当にそう思ったときだけ書こう。苦しいときは苦しいと言おう”ということ。そういう気持ちで始めているから、ラッドハンマーの曲にウソはないですね」

Ken「破壊と癒しが混在している感じかな。自分たちの痛みを出して、それを聴いた人が何か感じてくれれば」

大田「「自分と同じことを考えている人がいる」「自分だけじゃないんだ」と思ってもらえれば、というところはある。聴いたあとに落ち込まれると困るんだけど(笑)」


ライブを中心に活動しながら、'01年後半には、1st、2ndと、たて続けにCDを制作。「3rdも夏までには作りたい」と意欲的。


大田「ずいぶんライブをやっていたので、1stは、あえてライブではまだ演奏していなかった 新曲を入れたんです。それを聴いたみんなからの「あれを聴きたい、これを聴きたい」という反応にこたえて、ライブで人気のある曲を集めたのが2nd」

Ackky「1stでできなかったことを2ndでやっているというところもあるし。次も、また違うことをやりたい」

Ken「いい意味で期待を裏切りたい。「こういうのもやるの!?」というような」

大田「でも、僕たちはライブでの音が基本だと思っているんです。ライブは、聴く人の反応が直接返ってくるから楽しい。アクシデントも含めて。MCも楽しいし」

Ken「MC担当です(笑)。僕のMCは、失笑してもらって、それを自分でフォローして、で、結果的に「おもしろいね!」「いいんじゃない!?」っていう感じかな?」

Ackky「そういうとき、他のメンバーは苦笑い」

Ken「ドラムの新井が、すごいツッコミをするんですけどね。Ackkyは、ライブで、飛ぶし、回るし、お客さんを指差すし(笑)」

Ackky「ライブは、ありのままを出さないと。ドカッと、突っ走らないとね」


メンバーのお互いの評によると、“まとめ役”の大田、“神経質”なKen、“周りはお構いなしで突っ走る”Ackky、“ムードメーカー”の新井という4人は、音だけでなく、キャラクターのバランスがとれているのもラッドハンマーらしい魅力。そんな彼らは、今年、新たなチャレンジを考えているのだとか。


大田「ライブハウスでの活動の他に、ストリートライブもやりたいと思ってるんです。知らない人がふと振り返って聴いてくれたらうれしいし、野外って声が遠くまで届く感じがして気持ちがいいから。でも、このあいだ試しにストリート向けに練習してみたんですけど、音数を減らすと歌詞がじかに伝わるから、けっこう暗い曲もあって(笑)」

Ackky「やり終わったあと、「ふーっ」みたいな」

大田「バンドサウンドと、詞のシリアスな面のバランスがうまくとれていたんだなということに、今さらながら気づいた」

Ackky「でも、ストリートですごいたくさんの人が聴いてて、みんながうなだれてたら、おもしろいかもね。逆に」

Ken「そういうときこそ、Ackkyが盛り上げないと。そのためにいるんだから」

Ackky「「俺を見ろー!」みたいな? 俺って突っ走りすぎって言われるけど、やっぱりそれがあるからバンドのバランスがとれてるんじゃない?(笑)」

第1回 Q/C 橋本はじめ
第2回 タケル
第3回 GOD RIVER&FLAG 秦 達人
第4回 RAD HAMMER
第5回 サンタラ
第6回 グルタミン
第7回 加奈崎芳太郎
第8回 Spoon
第9回 トム
第10回 藤原豆子
第11回 Neither Neither World
第12回 HAAEM
第13回 MAMIYO
第14回 成瀬 昭
第15回 神田優花
第16回 鈴木サヤカ
第3回 GOD RIVER & FLAG 秦 達人

ゴッド リバー&フラッグ
'91年結成の正統派ロックバンド。'95年1stアルバム、
'98年2ndアルバム『God River&Flag』発売。
‘02年2/6新宿・ウルガ、‘02年3/9大阪・CLUB WATER、
‘02年3/24新宿・ウルガでライブ予定

JETROBOT「ACORI vol.3」にも出演、テクニックでは定評のある
God River&Flag,
G&Voの秦達人から見たバンドとは?




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  GOD RIVER & FLAG
\2,000(税込)
 


「はじめは、いわゆる"売れ線"バンドを組みたくて、4人編成ということでメンバーを集めてポップロックをやってた。そのうち音楽的志向の違いということでリードギタリストの交代劇があったりして、3人になって。当初、トリオ編成でバンドをやることに限界や抵抗感があったんだけど、"ピンク・クラウド"に出会ったことが大きかったな。単純にカッコよかったもん。なんかね、「忘れてたものを呼び起こしてくれた!」って、そんな感じがしたね。もうそれからは、この3人で、この3人だけでしか出せない音をめざそう、ということでバンドの意見がまとまった。もちろん楽曲も、ロック色が強まっていったし、各々のプレイスタイルもどんどん変わっていって、実際興味深かったな、今思えば・・・」

'91年に結成されたバンドは、こうして、ギター、ベース(香川浩則)、ドラム(神尾祐二)という現在の編成になった。3人でやるのは緊張感があっておもしろいのだそう。

「もちろん、もう1本ギターを入れてツインでハモりたい、キーボードを入れて壮大なバラードを・・・なんて、ときどき思うけど、それはそれでアルバムでやればいいし。トリオだと、ごまかしがきかないし、ひとりひとりのさじ加減でどうにでも転んじゃうから手を抜けない。そこがおもしろいんだよね。"3人だからこれしかできません"じゃなくて、3人でできることに限界まで試してみたい。こんなに長く一緒にやってこれたのは、お互いのプレイや才能を認めているから。そのひとことに尽きるね。ベースの香川は、一本筋の通った人。普段は飄々として見えるけど、いちばん実行力があって頼りになる男。ドラムの神尾は、まっすぐなヤツ。意外にこだわり派で、自分のやりたいことをしっかり持っている。このメンバーじゃなければ、このバンドは成り立たないと3人とも思ってるから」

God River&Flagのカナメは、"メロディ、リズム、ハーモニー"。この3つはつねに心がけているという。"完璧"といえるほど築き上げられた世界。それは、ライブにも、今までに出した2枚のCDにも表れている。

「演奏するときの気持ちは、CDもライブもあまり変わらない。CDは、納得のいく音(トーン)やライブ感を記録したいと思ってる。なかなかコレが難しいんだけど・・・。ライブは、文字通り"生もの"だから、一発勝負の気合いというか「お客さん、どうですかぁ〜ッ!」って感じ。 楽曲は全部俺が作ってて、"カッコよくて簡単、わかりやすい"というのには、こだわってる。曲は、普通に生活していて、頭に浮かぶ。何気なくテレビなんか見ているときが多いかな。曲と詞の比重は、どっちも同じくらい。曲のイメージによっては"これはライブ用"とか"シングル用"とかって考えることはあるけど。
 今までに出した2枚のCDについて言うと、インディーズレーベルからリリースした1stは、初めてのフルアルバムだったから"名刺代わり"というのがテーマ。だから、そのときのうちのバンドらしい楽曲を詰め込んだ。自主制作の2ndは、ドラムにオリジナルメンバーの神尾が帰ってきたときで、「この3人でのCDを作ろう」という気持ちが大きかった。1stで、できなかったことや教訓を生かして、レベルアップしたものを作ろうという感じだったね」

2002年は、東京だけではなく、今まで以上に地方でのライブをしたいのだそう。

「2月からライブがスタートするけれど、いろいろな地方でライブをしたい。とりあえず3月に大阪が決まっていて、大阪は、ずっと行きたかった場所だから、すごく楽しみ。これまでも何回か行くチャンスはあったんだけど、そんなときに限って何か問題が浮上したりして、実現しなかったから。できればもっと足をのばしたい。去年も地方に何度か行ったけど、みんなすごく見てくれるし、ライブのあとなんかも気さくに話しかけてくれたりして、うれしいし、友だちにもなれるわけ。ライブをやるたびに、純粋に音楽を楽しんで評価してくれる人たちに出会えて、なにか温かみを感じるんだよね、いつも」

3rdアルバムへの期待も高まるところ。

「年末までには、3rdができるといいね。最近は、MTR(録音機材)も高性能で安くなってるし、自主制作で手軽に作れるようになったから、そのへん、どうし ようかなと。ちょっと勉強して、いいモノが作れそうだったらMTRでやろうかなと思うけど、1stや2ndよりもグレードが下がると判断したら、スタジオ録音にするつもり。テーマは、具体的には、まだ決まってないけど、1stと2ndでやっていないもの、神尾や香川をフューチャーしたり、原点に戻ったバンドサウンド、ライブ感やその瞬間の音を記録したいとは思ってる」

長い活動歴を経て、着実に土台を固めてきたGod River&Flag。3人は、自らを、そして互いにも磨きをかけ、さらに深みを増していく。

「これからも、基本的にトリオでやることは変わらないと思うけど、変わるとしたら、このバンドの音がもっと熟していけばいいかなと。ただ、曲作りに関しては、人それぞれの人生や生き方に反映するものだから、きっと変わっていくとは思うけど、それがどう転んでいくのかはわからない。これまで俺たちが培ってきたものを、どんどんアピールしていきたい。とにかく、たくさんの人に聴いてもらいたい。好き嫌いは自由だから、とりあえず聴いてほしい。とくに聴いてほしいのは、"純粋に音楽を好きな人"かな。見てくれや肩書きなんかじゃなくて、音楽というものを愛している人に聴いてほしいね」

第1回 Q/C 橋本はじめ
第2回 タケル
第3回 GOD RIVER&FLAG 秦 達人
第4回 RAD HAMMER
第5回 サンタラ
第6回 グルタミン
第7回 加奈崎芳太郎
第8回 Spoon
第9回 トム
第10回 藤原豆子
第11回 Neither Neither World
第12回 HAAEM
第13回 MAMIYO
第14回 成瀬 昭
第15回 神田優花
第16回 鈴木サヤカ
第2回 タケル

タケル
「RMD」「鮫」及びソロのボーカリスト。作詞、作曲をはじめ、
書、リーディング、デザイン(フライヤー、ホームページ)も手がける。
'98年にRMDのアルバム『2102』、'01年にタケル詩集『増殖』
(CD付き)発売。タケル、RMD、鮫として、それぞれライブ活動も。

タケルと、ギターのサトウダイのユニットRMDが、12月22日に約2年ぶりのライブを行う。
最近はソロの活動も活発なタケルに、いろいろインタビュー。
 




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  増殖
\2,100 詩集付(税込)
 


最近はソロの活動でファンを増やしているタケルだけれど、"RMD"と"鮫"、ふたつのユニットのボーカルとして、それぞれ違う顔を持っている。

「"RMD"も"鮫"も、ダイと一緒にやってるけど、スタンスはそれぞれ別。RMDは、打ち込みありのデジタルロック+近未来的な世界観が確立された音楽。鮫は、まだ音楽性は確立されていないけど、パンクスピリッツあふれるユニットだと思う。"タケル"のソロはアコースティックで、自分の一番ピュアで人間的な部分を見せていると言えるかな」

というタケル。近未来的な退廃感をはらんだ曲に、中性的でパワーあふれるボーカル・・・・その不思議な存在感で衝撃を与えたRMDは、約2年間、活動していなかった。その理由は、突っ走ってきた7年間を見つめ直したかったからだとか。

「RMDは音数が多かったから、シンプルなことをやりたくなってたんですヨ。それと、自分で書いた曲を歌ってみたいっていう欲望もあって。とにかく"歌"を作ろうと思ったのがソロ活動の始まり。詞はずっと書いてるけど、RMDで書いてた詞は、すべてに短編映画のようなストーリーがあって、"その映像を言葉にする"という書き方をしていたから、ひとつの言葉にたくさんの思いを凝縮させてた。聴いた人に、(詞を)読んだ人に「想像させたい、考えさせたい」っていう思いも強かったし。でも、「わかりにくい」「むずかしい」って言われることも多くて。だからソロでは人間、個人にクローズアップして感情の動きとかといったものを、わかりやすく書くようにしているんです。"詞"を伝えるために、アカペラライブもやったし。言葉をダイレクトに伝えると、反応もダイレクトに返ってきて、すごく勉強になりました」

RMDやソロの詞、そして歌詞ではない"詩"も書いている。

「詞(詩)は、突然、ポンッて来る。24時間ずっと、書くことを欲してるんです。電車に乗ってるときでも、周りの人たちが話してる言葉が勝手に耳に入ってくる。もう、あらゆる言葉をキャッチする耳になってるみたい」

何がきっかけで詞(詩)が生まれるかは自分でもわからない。そして、それが、う"詞"なのか、そうでない"詩"なのかは、書きながらなんとなくわかってくるものなのだそう。

「最初から分けて書いているのではなくて、徐々に形ができてくるにしたがって、どっちなのかがハッキリしてくるってかんじデス。"考えていることを形にする"んじゃなくて、形になってはじめて考えていることがわかる。詩を読んだ人から「こんなこと考えながら生きてんだー」なんて、よく言われるけど、"考えながら生きている"意識はぜんぜんないですね」

詞を伝えるためにも「もっとたくさんソロの曲を作って、自分の曲だけのライブをやりたい」というタケルだけれど、今回のライブはRMDとして登場。

「それがなんか不思議なんだけど、自分は自分で久しぶりにRMDのライブのビデオとかを見て、「やっぱカッコいいよな」と思ってるときに、ダイはダイで、昔の音源聴いたりビデオ見たりして「やっぱカッコいいよな」と思ってて。それと、タケルのソロの曲をきっかけに「RMDを聴きたい、CDが欲しい」って言ってくれる人が増えたこともあって、またRMDをやりたくなってた。二人とも同じ時期にやりたくなってたんですよ。で、「ライブやるか」「やろうぜ」と。自分とダイは、価値観や好きなもの感じるタイミングとかあらゆる所でリンクしてるみたいで。だから今回も同時期に「RMDをやりたい!」って思ったんだろうし、ホントに、考えてることとかまるで分身みたいに似てるんだけど、持ってないものを持ってるから、すごく尊敬してる。最高にして最大のライバルだし、ほんと、ベストパートナーです。
だから、RMDに解散はありえません(笑)」

タケルとダイは、言ってみればアナログとデジタル。タケルはダイのクールさに、ダイはタケルの熱さに憧れてる。デジタルでカチッとつくられた音の上に、タケルの感情的な歌が融合してひとつになる、そんなRMDの音楽が、ライブでよみがえる。でも、タケルは、今回のライブを「RMDの復活だ!」なんて大げさには思っていない。

「活動していなかった2年のあいだ、それぞれが違う場所でいろいろな経験を積んで成長してると思う。自分のことで言うと、アカペラとかアコースティックでライブをやったり、リーディングをやったりしたおかげで、以前よりもっと歌に対する思いが深くなってる。"歌"に対する思いというより"音楽"に対する思いかな。だから、久々にみんなで集まって演奏するのがすごく楽しみ。最高のステージをお観せします!」

「ずっとあり続ける」というRMDだけれど、どんどん進化を続けている。2001年バージョンのRMDは、12月22日に一晩だけしか体験できない限定版なのだ。

第1回 Q/C 橋本はじめ
第2回 タケル
第3回 GOD RIVER&FLAG 秦 達人
第4回 RAD HAMMER
第5回 サンタラ
第6回 グルタミン
第7回 加奈崎芳太郎
第8回 Spoon
第9回 トム
第10回 藤原豆子
第11回 Neither Neither World
第12回 HAAEM
第13回 MAMIYO
第14回 成瀬 昭
第15回 神田優花
第16回 鈴木サヤカ
第1回 Q/C 橋本はじめ

キュウ/スィー 
橋本はじめとひづめつかさがギター&ギターの構成で'97年か ら始めたユニット。
プロデュース、ミックス、アートディレクションも自ら行う 。
'98年『Q/C♯1』、'99年『Quarter of a Century』をリリース。
'01年、待望 の『Q/C♯3』を発売。 ライブの予定も多数。

『Q/C♯3』は予約だけで100枚も売れたという、注目のQ/C。
ソングライター 、ボーカル&ギターの橋本はじめに話を聞いた。




(BGM) Q/C #3 『ピンクと黒』より

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  Q/C #3
\2,500(税込)
 

橋本とひづめの出会いは、なんと小学校の教室。小6で初めてギターを手にし、すぐにふたりでオリジナル曲を作り始めたのだとか。


「でも、別々の高校へと進学して、僕はパンク、ひづめはロックのバンド をそれぞれつくったんです。そのうえ、ちょっとしたケンカもしてしまったんで、ずっと 会わなかったんですよ」

その間、橋本は BILLIKEN として MIDI よりメジャーデビュー、ひづめは様々なバンドでギタリストとして、それぞれ活躍。


「僕のバンドが解散して次のバンドをやっているとき、ライブハウスでひづめのバンドと対バンになったんですよ、偶然に。それで“おまえ、まだやってたのか ”っていう感じになって。で、次の日、早速そのバンドを辞めて一緒にやってみようということになって、合わせてみたら、バッチリ。もともと気が合うヤツだったから、お互いに年をとって少し丸くなって、ピタっと合うようになったんだろうね(笑)。すぐに、ふたりだけで、ギター2本でやっていくことに決まって。でも、ビリーxンxンみたいのはやりたくないので(笑)、エレキとアコギにしようと。そのころ、ひづめはギターシンセを使ってて、エフェクターやら機械がいっぱいでカッコよかった。どうせならサンプラーとかも入れてもっと増やしちゃおうって、もう、ふた りとも両手両足使っての演奏で大忙し。そのノリで作った1stと2ndは音がたくさん入ってる。でも、ずっと機械と一緒にやってたら、くたびれちゃって」


そこで、原点に戻り、機械をなるべく使わないで作ったのが『♯3』。ピアノの いいだ あきらも加わり、よりアコースティック色が強まった。さらにバイオリンやビオラが独特の世界を醸し出し、今までとは違う雰囲気にまとまった。


「機械でループものを使っていたときにはできない曲が多いかも。ばりばり転調してるし。そういう意味で、今回の曲作りは楽しかったですね。アルバムに特にテーマはないんです。曲も詞も、毎日いろいろなことをやりながら頭の中に蓄積されていったもの。ときには強烈に印象に残った風景がモチーフになったりするけど。たとえば『♯3』の「海月」は、岩国に行ったとき瀬戸内海の夕凪を見てつくった曲。まあ、曲のイメージを固定したくないので、そういう裏話はあまり したくないけど(笑)。アルバム3枚を通して、“情けなくてもいいんだ、ムリに がんばらなくてもいいんだよ”という心情は一貫してるかな」


『♯3』のアコースティックな流れでライブも展開。「みんなでライブでやるのもCD製作も楽しい」という。


「CDは、自分で録って、自分のレーベルで1000枚くらいしか作っていないけれど、でも、1000人くらいが買ってくれるのがちょうどいい気がするんですよ。僕 らのCDって、ショップで売ってないし、手に入れにくいでしょう?それをがんばって探して買ってもらって、こっそりしつこく聴いてもらいたいんです」




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